
1. ごま油の栄養素と効果・効能
ごま油の特徴として酸化に対する安定性が高いことがあげられます。大豆油や菜種油などの植物油にはトコフェロールという自然の抗酸化物質が含まれ、これが植物油の酸化の進行を抑制するはたらきをしていますが、ごま油に(特有に)含まれるセサモールは更に高い抗酸化作用を有しています。
このセサモールは、ごま油に特徴的に含まれるゴマリグナン(植物化合物)の1種類であり、他にもセサミンなどが有名です。ゴマリグナンの中のセサミンは、肝臓の活性酸素を取り除く働きがあるため肝臓を守り機能を高めてくれます。またアルコールが分解される途中でつくられる毒素であるアセトアルデヒドの生成もおさえるので、ごま油には悪酔いや二日酔いを防ぐ効果があるのです。
ただし、脂肪酸構成としてはオメガ6脂肪酸がメインの為、摂りすぎには注意が必要です。
2. ごま油選びの注意点
①:比較的値段が高い
原料であるごまはほぼ輸入品あり、そのため生産量はあまり多くなく、価格が高くなりがちです。
※他の一般的な植物油の2倍~3倍くらい(大さじ一杯分比較)がベース価格かな?というイメージです。
②:値段が高いごま油と安いごま油の違いは、その作り方(精製方法)にあり!
値段が高いものは低温圧搾+ろ過=一番絞りという訳なので、手間がかかるうえにあまり量が取れないため値段が高くなります。逆に安いごま油は溶剤を使って抽出したり、高温圧搾の後に精製されて、場合によっては漂白されることもあります。その方が大量生産できるので、それがダイレクトに値段に反映されていきます。
3. ごま油の耐熱温度
発煙点 180℃(無精製のもの)、引火点 300℃前後前後となります。酸化されにくい成分を含むため発煙する温度が大豆油などよりも高いのが特徴です。これにより炒め物(中華料理、餃子が美味しい)や天ぷらといった揚げ物に非常に適しています。
4. ごま油のオススメ商品ランキング3選
炒め物料理1回に必要な油量を大さじ一杯(15ml=13.5g)という前提。
内容量/ 酸化する前に 使い切る |
160g | △ |
---|---|---|
購入価格/ 購入し易さ |
972円(税込) | △ |
単価/コスパ (13.5gあたり) |
82円 | △ |
原材料/安全性 | 有機食用ごま油(黒ごま) | ○ |
抽出・精製方法/ 安全性 |
まき火焙煎/一番搾り | ◎ |
容器/ 安全性・保存性 |
透明ビン | △ |
総合評価 | ★★★★★ |
外国産の黒ごまを、薪を焚いて釜炒りし、手すき和紙でろ過しただけの無精油の一番搾り原油
消泡剤、カセイソーダ等の添加物なし(なので、揚げ物の際は他の油と混ぜるほうが良い)
1983年に日本で初めて、黒ごまからの搾油に成功。
群を抜いてお値段も高いのですが、そんなにごま油は使用する頻度が高くないことを考えると、是非使っていただきたい一品です。
内容量/ 酸化する前に 使い切る |
170g | △ |
---|---|---|
購入価格/ 購入し易さ |
356円(税込) | ○ |
単価/コスパ (13.5gあたり) |
28円 | ◎ |
原材料/安全性 | 食用ごま油 | △ |
抽出・精製方法/ 安全性 |
低温圧搾法 | ○ |
容器/ 安全性・保存性 |
透明ビン | △ |
総合評価 | ★★★★☆ |
こちらも創業は1886年という130年の歴史をもつ胡麻油の老舗の九鬼産業さん
ごまを焙煎せずにそのまま低温圧搾法で絞ったため、色や風味は本当にこれごま油?というくらいあっさりしているのが特徴
さらっとしているので素材の味をこわしたくない揚げ物や、ドレッシング、味噌汁に少し等の使い方が良さそうですね。
焙煎したごまの油分が分離しやすいように蒸気をかけ、圧搾機のしめ具合を微妙に調整してごまをすりつぶし、油をしぼり出します。その後、2週間ほどタンクで静置させた油を、和紙や布などでろ過を繰り返して約1ヶ月半ほどじっくり時間をかけて製品化しています。
九鬼産業のごま油は、安全性にこだわり化学薬品を一切使用しない「圧搾法」によって油をしぼっています。この昔ながらの圧搾法は手間がかかりますが、ごま本来が持つ素材の風味を最大限に引き出し、品質の高いごま油をつくるためにこだわり続けている製法です。
内容量/ 酸化する前に 使い切る |
180g | △ |
---|---|---|
購入価格/ 購入し易さ |
475円(税込) | ○ |
単価/コスパ (13.5gあたり) |
36円 | ○ |
原材料/安全性 | 食用ごま油 | △ |
抽出・精製方法/ 安全性 |
低温圧搾法 | ○ |
容器/ 安全性・保存性 |
透明ビン | △ |
総合評価 | ★★★★☆ |
伝統的製法により、ゆっくり低圧力で搾った本商品。油が焦げることなく透明な琥珀色になっており、ほんのり甘くて香ばしいごまの風味が楽しめます。
玉締めしぼりとは、明治時代から昭和の初めころまで全国で広く行われてきた搾油法です。
材料を低圧力でゆっくり上下にプレスするだけという単純な圧搾製法です。
なので、摩擦熱による油の変質がほとんどありません。
ゴマ本来の良い風味を残すために「ろ過」だけを行い、脱色、脱臭などの精製工程は行いません。
大手メーカーの商品と単価も変わらないので、手軽に試してみても良いのではないでしょうか?
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