【もともとはちょっと高級な油?】紅花油の基礎知識とオススメ商品比較

サプリメントマイスター/食用オイルソムリエ
40代男性、定期的に運動をしているにも関わらず健康診断でLDLコレステロール値が下がらなかったことをきっかけに油・脂習慣に注目し始める。食用オイルソムリエ、サプリメントマイスター資格を取得し、本サイトの編集長として専門性、信頼性のある情報発信を目指す

1. 紅花油の紹介

紅花油イメージ写真

紅花油はその名の通りベニバナの種子から作られた油です。
サフラワーオイルともよばれ、日本でもまずまず馴染みのある油ですし、JAS(日本農林規格)の定めるサラダ油のベースとなる9種類の植物油の一つとして認定されている油です。

しかし、いきなり結論なのですが現在の所おすすめしたい紅花油というものは見つかりませんでした

もしかしたら私が探せてないだけで、良い紅花油/おすすめしたい紅花油があるのかもしれませんが、搾油方法に関して、おすすめする為の最低条件の一つである(低温)圧搾法で搾油をしている紅花油を見つけられませんでした。

後述で詳しいグラフも載せていますが、植物油選びで重要なポイントの一つである脂肪酸の構成比率は近年の品種改良によって、元々は70%近くがリノール酸だった紅花油が(1960年頃より日本で販売スタート時点)、ハイオレイン種をベースとしたオレイン酸ベースの紅花油へと2000年頃から変化をしていて、現在販売されているものはそれらが主流ですので、脂肪酸の構成に関してはそこまで気にしなくても良いかと思っています。

しかしながら、紅花油の搾油~精製工程には難があるのかも?と思っています。

油の搾油~精製工程(その後の輸送~販売ももちろんですが)を注意するべき!というのは、紅花油に限らずどの食用油にも共通することですが、なぜ紅花油の搾油~精製工程には注意が必要なのか?というポイントを以下で解説します。

油の製造方法は大きく分けると溶剤抽出圧搾の2つの製法があります。

1つ目の溶剤抽出法は、ヘキサンなどの溶剤を使用して油を抽出する製法です。原料に含まれる油分のなんと99%を絞り出すことができ、それ故にコスト的には最も優れているのですが、使用した溶剤を飛ばしたりする等の加工工程が必要となり、その工程で体に有害なトランス脂肪酸の発生が懸念されます

2つ目の製法は油糧種子に圧力をかけて油を搾り出す圧搾製法です。これの注意点としては圧力をかけるときに発生する摩擦熱です。油糧種子に圧力をかけると、高温の摩擦熱が発生します。熱を加えて搾る(圧力をかける)事によって油糧種子原料に含まれる油分の約70%を絞り出すことができるので、高温圧搾製法も効率の良い製造方法です。

しかし、高温の熱によって原料に含まれる栄養素は破壊されてしまいますし、なによりも熱により油の酸化が進行する危険性があります。

以上の事から、食用油としておすすめしたいのは低温圧搾製法(コールドプレス)の油です。

低温圧搾は摩擦熱を60℃以下に保つため、ゆっくり圧力をかけて油を搾り出します。そのため油が酸化する心配はなく、原料に含まれる栄養素もそのまま油に含まれます。ただ、時間と手間がかかる為、どうしてもその分がコスト(販売料金)へと反映されてしまうのが難点です。そのため、低温圧搾法で抽出された油はそのことが商品アピールとして表示されています。

逆に製造方法の表示がない油は、溶剤抽出や高温圧搾という可能性が非常に高いため、油を選ぶときは、低温圧搾の表示があるものを選びたいです。

ただ、紅花油の生産量は日本でTOPである菜種油(約108万トン)のたった0.6%程度(約7,800トン)しかありませんし、植物油の中でも生産量が少なく、搾油製法にこだわった(低温圧搾法の)紅花油は見つけられていません。※売れない=コストをかけられない=良い油を作れないという悪循環です。

という事なので、リノール酸が少ない!オレイン酸が豊富!という事ならオリーブオイル(ハイオレイン種の)ひまわり油でも良いですし、ビタミンEが豊富!といっても製造過程で栄養素が壊れていたら意味ないですし、そもそもビタミンEでいえば、ひまわり油綿実油米油にも相当豊富に含まれています。

また、安さだけでいえば菜種油大豆油が紅花油よりは少し安めの設定になっているものが多く存在しています。(あまり安い油はおすすめしませんが。。)

なので、「別に無理して紅花油を使用する必要は無いのではないか?」

というのが結論なのですが、それではつまらないですし折角なので紅花油をもっと知ってもらえたらと思います。※紅花油は乾性油(空気中で徐々に酸化して固まる油)なので塗料やワニス、油絵の溶き油としても使われる生活に身近な油であることには変わりないので。

2. 紅花油の基本情報

2-1. 日本の「年間供給量」

紅花油供給量:7,791トン(日本の植物油では12位の供給量)
原材料費用や他の油の売れ行きなどから供給量は激減しています。
13位の亜麻仁油が約7,300トンの消費量なので、ほぼ並んだ(むしろ追い抜かれた)といっても過言ではないでしょう。
※日本植物油協会 – ISTA Mielke社「Oil World誌」「3.1 1人当たり消費量の世界比較」
※2015年 農林水産省「油糧生産実績調査」 財務省「通関統計」
※国内生産が1,000トン未満、海外からの輸入が7,791トン。

2000年の国内総供給量は約34,605トンであり、国内生産量も15,229トンと輸入が19,376トンと現在のごま油と同じくらいの供給量がありました。増減率ではこの15年で最も供給量の減った植物油です。※2000年は年間供給量8位の植物油であり、オリーブオイル(2000年は27,274トン)よりも供給量は上位の油でした。なので、私の世代では紅花油=ポピュラーな植物油のイメージがあるのですね。

紅花油の年間供給量2014参照:2015年 農林水産省「油糧生産実績調査」 財務省「通関統計」

2-2. 含有脂肪酸

紅花油の各脂肪酸比率参考:日本油脂検査協会

元々はリノール酸75%以上ということで、1980年代からのリノール酸(サラダ油)ブームに乗って消費を拡大していたのですが、近年のその風潮(サラダ油/リノール酸が体に良い)の見直しによりハイオレインタイプのベニバナが作られるようになりました。

ハイオレインタイプの紅花油の脂肪酸構成はリノール酸18%に対してオレイン酸が74%となっており、オリーブオイルやひまわり油(ハイオレインタイプ)とよく似た脂肪酸構成になっています。

2-3. 抽出方法

ベニバナの種子に油部分はそこまで多くない(20%未満)ので、効率的に抽出するには(高温で)絞るか、溶剤を使って溶け出させる(高温圧搾法・溶剤抽出法)手法がメインだと思われます。
よって、上述しましたが、その搾油・精製の過程でも高温と薬品(溶剤)にさらされている可能性には注意が必要だと思われます。

2-4. 推奨使用方法、耐熱温度

発煙点 は235°C、引火点は318°Cとなっています。
→炒め物・揚げ物(200℃以下)・天ぷら・ドレッシングなど
→高温の料理にも使用可能な油です。からっと揚がるので揚げ物なんかは美味しく仕上がりますよ♪

3. 紅花油の商品情報

炒め物料理1回に必要な油量を大さじ一杯(15ml=13.5g)という前提。

㈱J-オイルミルズ 健康 べに花油(品目:食用サフラワー油)
内容量/
酸化する前に
使い切る
600g
購入価格/
購入し易さ
720円(税込)
単価/コスパ
(13.5gあたり)
16円
原材料/安全性 食用サフラワー油
抽出・精製方法/
安全性
溶剤抽出法
容器/
安全性・保存性
プラスチック容器
総合評価 ★☆☆☆☆

ハイオレイン種の紅花油。紅花油自体がそこまで出回っていない事から料金的にはJ-オイルミルズさんの同様の商品群からしたら1.5倍程度の価格になっていますが、これ大量生産物なので、無理して購入~使用をする必要はないかもしれません。。

㈱創健社NU 有機栽培 べに花一番(品目:食用サフラワー油)
内容量/
酸化する前に
使い切る
500g
購入価格/
購入し易さ
918円(税込)
単価/コスパ
(13.5gあたり)
25円
原材料/安全性 有機食用サフラワー油
抽出・精製方法/
安全性
圧搾法/化学溶剤不使用
容器/
安全性・保存性
プラスチック容器
総合評価 ★★★☆☆

菜種油でもユニークな商品を出されている株式会社創健社NUさんからべに花油が販売されています。べに花種子から油を抽出する際には化学溶剤を使用していないとの事ですが、脱色・脱臭・脱ロウの過程はふれられていないのがちょっと残念です。が、べに花油は商品自体が少ないので、「べに花油ってどんな感じかな?」と試してみるのならこちらをオススメします。高オレインであれば良質なオリーブオイルで十分ですが、オリーブオイルよりもクセが少ないので、オリーブやひまわり油に飽きたなという方は一度試されてみても面白いのかもしれません。※容器を瓶タイプに変えて、生成の過程が見えたら★4つです。

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