
1. 日本でも大人気!「オリーブオイル」が人気のワケ
今回は油・脂の専門サイトの目線から純・国産おすすめオリーブオイルを紹介していきたいと思います!
その前に知っておいてもらいたい点なのですが、現在人気うなぎ登りの「オリーブオイル」は、その需要に伴って「ピュアオリーブオイルやバージンオリーブオイル、エクストラ・バージンオリーブオイル」等々多くの種類が存在し、原材料であるオリーブにはスペイン産、イタリア産、トルコ産など多くの産地が存在しています。
そんな様々なオリーブオイルは基本的に以下の「4パターン」で私達の手元に届きます。
① 外国からオリーブオイルとして瓶詰めされて輸入→販売
② 外国からオリーブオイルを樽で輸入→瓶への充填作業は国内にて行う→販売
③ 外国から原材料のオリーブを輸入→国内加工→販売(これはほとんどありません)
④ 国内でオリーブを栽培→収穫・精製・ビンへ充填してオリーブオイルへ→販売
実は現在日本で販売されているオリーブオイルのほとんどが①or②の形式のものであり、③・④は非常に希少なのです。
※オリーブはオイルに加工すればある程度の保存は可能なのですが、オリーブの実は収穫後に樽などに入れている際には早めに加工していかないと「カビが生えたり実の部分が傷んでしまう」ので、外国から輸入するには①or②の形式にならざるを得ないという事なのです。
今回のお題である④番の形式、「国産のオリーブ」を使ったオリーブオイルは実はほとんど出回っていません。その理由としてはもちろんオリーブ自体の生産量の違いが大きなポイントです。
近年日本でもオリーブの栽培は進んでいますが、まだまだ世界との差は歴史的にも収穫量的にも大きく開いており、生産量1位のスペインが11,725,063トン、2位のイタリアが5,958,082トン、3位のギリシャが4,080,800トンに対して日本はわずか158トンにすぎません。生産量が違いすぎますよね・・・
日本…農林水産省 特産果樹生産動態等調査 平成24年産特産果樹生産動態等調査におけるオリーブ収穫量
日本以外…FAO(国際連合食料農業機関)FAO統計データベースにおける2012~ 2013年の生産量
また、日本のオリーブオイルの「年間供給量」は56,905トン(日本の植物油では7位の供給量)
2015年 農林水産省「油糧生産実績調査」 財務省「通関統計」
の為、158トンすべてをオリーブオイルに加工したとしてもオリーブの油分は50%程度なので80トン程度の生産となり、日本のオリーブオイルにおける割合は80÷56,905=0.14%と非常にレアな事がわかりますよね。※食用以外に美容商品としての加工もオリーブオイルのニーズとしては大きいです。
ただ、やはり食の安全性や地産地消の観点からすると「日本産のオリーブで作ったオリーブオイル」は魅力的ですよね。今回はそんな希少な「国産オリーブで作ったオリーブオイル」の人気商品を紹介していきたいと思います。
2. オリーブオイルはどこが本場?国産もののオリーブオイルはいいの?
現在、「日本のオリーブ栽培」を行っているのは香川県と岡山県だけで、その中でも香川県が約95%を占めており、もちろんオリーブオイル生産量も、常に日本一となっています。
その香川県の中の小豆郡内(しょうどぐんない)という瀬戸内海のほぼ中央に浮かぶ小豆島(しょうどしま)と、その西に位置する豊島(てしま)の2島にて栽培がされているようです。
そんな小豆島オリーブオイルは小豆島と豊島を合わせた小豆郡内で栽培収穫されたオリーブの果実のみ採油した、香り、風味、色とも最高クラスのオリーブオイルです。精製油や添加物は全く加えられていないエキストラバージンオイルとバージンオイルであり、オリーブの実を搾っただけのフレッシュな香りと風味が楽しめます。
国産のオリーブオイルというとほとんどが小豆島産となりますが、その中でもいくつかの生産者や種類がある為、今回はそちらを紹介していきたいと思います。
3. オリーブオイルの選び方
これは別に「国産オリーブオイル」に限った話ではないのですが、オリーブオイルを選ぶときにチェックしたいポイントをいくつか紹介していきます。
他の植物油と異なり、オリーブオイルには厳格に定められている「品質基準」があります。
番号 | 品質や精油度合いによる名称 | 酸度 (%) | 備考 |
---|---|---|---|
1 | エクストラ・ヴァージン・オイル | ≤ 0.8 | ヴァージンオイルのうち果汁としての香りが良好で油としての品質がとても高いもの |
2 | ファイン・ヴァージン・オイル | ≤ 2.0 | ヴァージンオイルのうち果汁としての香りが良好で油としての品質が高いもの |
3 | オーディナリー・ヴァージン・オイル | ≦ 3.3 | ヴァージンオイルのうち複数の欠点があるとされるもの |
4 | ランパンテ・ヴァージン・オイル | > 3.3 | ヴァージンオイルのうち酸度が高く食用には不向きで、精製が必要なもの |
5 | 精製オリーブオイル | ≤ 0.3 | ランパンテ・ヴァージン・オイルを【精製】したもの |
6 | オリーブ・オイル(ピュア・オリーブオイル) | ≤ 1.0 | 精製オリーブオイルと中程度の品質のヴァージンオイルをブレンドしたもの |
7 | 精製オリーブ・ポーマス・オイル | ≤ 0.3 | 精製オリーブ・オイルの絞りかす(ポーマス)を溶剤を使ってさらに【精製】したもの |
8 | オリーブ・ポーマス・オイル | ≤ 1.0 | 精製オリーブポマースオイルにヴァージンオイルをブレンドしたもの |
それに併せて収穫方法・搾油方法・瓶への充填方法・値段・味・購入しやすさなどなど見るべきポイントや選択の際に重要視するポイントは人により様々あると思います。今回はあくまでも私の独断で決めていますので「それは違う」というのがあってもご容赦ください・・・
その他にオリーブオイルの国内供給量や脂肪酸構成、商品レビューなどの詳しい情報に関しては、別に紹介している記事がありますので、そちらもご覧ください。
関連記事【粗悪品には要注意!】オリーブオイルの基本情報とオススメ商品比較
4. 国産おすすめオリーブオイル5選
5位
【香川県産100%】ミッション・ミディアム
- 製造元/輸入販売元:有限会社 創樹
- 参考価格(税抜):5,800円
10月下旬から11月初旬にかけて、薄っすらと色づき始めたオリーブを搾った「ミディアムオイル」は、グリーンの清々しい香りと果実の甘みを併せ持つ、バランス良いオイルです。
4位
アグリオリーブ 小豆島 エキストラバージン オリーブオイル
- 製造元/輸入販売元:
株式会社アグリオリーブ小豆島 - 参考価格(税込):2,800円
オリーブ果実本来のさわやかな甘い香りとフルーティーな味わいある風味が口いっぱいに広がります。また、ロスアンゼルス国際エキストラ・バージン・オリーブオイル品評会において入賞の経歴があります。
3位
小豆島東洋オリーブ 小豆島産エキストラバージンオリーブオイル[早摘み]
- 製造元/輸入販売元:
東洋オリーブ株式会社 - 参考価格(税込):4,000円
栽培・製造・販売を一手にこなしている「東洋オリーブ」さんの自信作。早摘みの為、完熟オリーブに比べて136gを作るのに約倍の680粒のオリーブが必要であるのですが(完熟オリーブの場合は136gあたり約340粒程度)、その分ポリフェノールたっぷりに仕上がっています。
2位
瀬戸内産手摘み100%「瀬戸内檸檬」
- 製造元/輸入販売元:
Oliveisland 高尾石材株式会社 - 参考価格(税抜):3,200円
オリーブアイランドの瀬戸内檸檬オリーブオイルは、「瀬戸内産100%オリーブ果実」と「瀬戸内産レモン」を贅沢に使用し、同時に搾油した搾りたてのフレッシュなレモン風味のオリーブオイルに仕上がっています。国産最高級オリーブと瀬戸内産レモンならではの芳醇な香りと、クセのない瀬戸内産エキストラバージンオリーブオイルのさっぱりとした後味、さらにレモンの皮のほのかな苦味が食材の良さを引き出します。
1位
小豆島産手摘み100%「慶」EXVオリーブオイル
- 製造元/輸入販売元:
Oliveisland 高尾石材株式会社 - 参考価格(税抜):4,400円
苦みや辛みは強くなく、繊細でリンゴ、バナナ、アーモンド、青りんごを思わせる香りと、ほんのりと胡桃を感じる甘さがあり、オリーブの果実が持つフルーティーな味わいが特徴です。トーストやバゲットにもベストマッチ致します。
※限定数だけの特別限定品
※2019年度 国際オリーブオイルコンテスト出品予定品
番外
オリーブ塩蔵BLACKオイル漬け
- 製造元/輸入販売元:有限会社 創樹
- 参考価格(税抜):2,000円
国産オリーブオイルにブラックオリーブを漬けんでいます。にんにくとバジルもいい味出してますね。美味しそうです。種抜きオリーブなので食べやすく、余ったオリーブはパスタに絡めるなどすると最高です!
5. まとめ
国産オリーブで作ったオリーブオイルをご紹介しました。
いかがでしたか?
どうしても本場は外国であるオリーブオイルですが、近年はだいぶ私達の生活にも身近なものとなっています。そんなオリーブオイルの日本での生産・取り組みを活性化させる上でも、是非一度皆さんにも試してみてもらえると嬉しい限りです。