近年注目を集めるオメガ3脂肪酸を豊富に含む【亜麻仁油】の基礎知識

サプリメントマイスター/食用オイルソムリエ
40代男性、定期的に運動をしているにも関わらず健康診断でLDLコレステロール値が下がらなかったことをきっかけに油・脂習慣に注目し始める。食用オイルソムリエ、サプリメントマイスター資格を取得し、本サイトの編集長として専門性、信頼性のある情報発信を目指す

1. 亜麻仁油の基本情報

亜麻仁油イメージ写真

植物油の多くがオメガ6(リノール酸)やオメガ9(オレイン酸)をメインの脂肪酸として構成しているのに対して、オメガ3脂肪酸(リノレン酸)が豊富に含まれている油として亜麻仁油があります。

亜麻仁油は亜麻の種から精製する油です。

亜麻と言われても普通の生活ではまず触れる機会はありませんので良くわからないですよね?亜麻は日本では冷涼な気候の北海道のみが栽培に適用しており。世界ではロシアや中国、オランダ、カナダなどの寒冷地域で主に栽培されています。※例外としてインドでも生産しています。高地でつくっているのでしょうね。

亜麻は大麻と同じ麻の字がつくために、「同じ種類なの?」と誤解されがちですが、亜麻は「キントラノオ目、アマ科」なのに対して、大麻は「バラ目、アサ科」なのでまったく異なる植物種です。

主に寒冷地で栽培される為、種子が寒さで氷つかないように種子の中の脂肪が非常に柔らかいものになっていて、数ある植物性油の中でも融点が最も低く-14℃になります。
※つまり-14℃を超えると固体から液体になります。なかなか固まらないという事ですね
※同じ植物油でも主に熱帯が産地のココナッツオイルは26℃前後で液体になるので、融点の差が40℃もあるという事に驚きと感動がありますよね。

そんな亜麻仁油の凄い所を一言で言うなら、ズバリ!オメガ3脂肪酸/アルファ-リノレン酸がずば抜けて豊富に含まれている!という事につきるでしょう。
※米国食品医薬品局は亜麻仁油に豊富に含まれるオメガ3脂肪酸に対し、その摂取によって病気のリスクを軽減させる可能性がある旨の発表を承認しています。

オメガ6脂肪酸由来のリノール酸/C18:2が、体内でガンマリノレン酸/C18:3と呼ばれる脂肪酸に変わり、さらにアラキドン酸/C20:4という脂肪酸と変化するように、オメガ3脂肪酸由来のアルファ-リノレン酸/C18:3は体内でエイコサペンタエン酸(EPA)/20:5やドコサヘキサエン酸(DHA)/C22:6に変化していき、脳や血管(血液)など体の重要機関で多く使われています。
他の記事にも書いてあるのですが、このガンマ-リノレン酸とアルファ-リノレン酸は同じC18:3の脂肪酸ですが、そこから先の変化が異なり、体の中では正反対の働きをします。例:血液を凝固させる(ガンマ-リノレン酸)/血液を流れやすくする等(アルファ-リノレン酸)

家庭で一般的に用いられるサラダ油にはオメガ6脂肪酸が15%~75%と多く含まれているのに対し、オメガ3脂肪酸はわずか1%~10%程度しか含まれていません。

それに対して、亜麻仁油にはなんとオメガ3脂肪酸が50~60%も含まれており、オメガ6脂肪酸との含有比率が一般的な植物油とは正反対になっています。

日本製粉㈱ アマニ油2
例:日本製粉株式会社 食用アマニ油 100g
※4.6gの中に2.4gのαリノレン酸という事なので、含有量は52%という事ですね。
オメガ6に偏っている現代人にはまさに薬のような油です。

亜麻仁油は、自然食品店やインターネットなどで購入できますし、最近ではスーパーでもよく見かけるようになりました。

亜麻仁油にも種類はいろいろありますが、①遺伝子組換えや農薬の心配がない材料を使っていて、②未精製の低温圧搾法で作られ③光を通さない遮光瓶に入っているものを選ぶのが基本です。

2. 亜麻仁油の年間供給量

おすすめアマに油集合写真
亜麻仁油の供給量:7,300トン(日本の植物油では13位の消費量)
日本植物油協会 – ISTA Mielke社「Oil World誌」「3.1 1人当たり消費量の世界比較」

11位の綿実油が約9,000トンの供給量なので(2015年 農林水産省「油糧生産実績調査」 財務省「通関統計」)、供給量としては同程度かもしれません。(供給と消費の差分があるため)

しかし、綿実油の一つ上位のひまわり油の年間供給量は約20,000トンですし、国内TOPの菜種油は1,100,000トンの供給が1年間である事を考えると一般的な植物油としてはまだまだ浸透していないという事ですね。

3. 亜麻仁油の含有脂肪酸

亜麻仁油の各脂肪酸比率参考:日本油脂検査協会

他の代表的な植物油に比べて脂肪酸の構成が全然違うこと、リノレン酸が段違いに多く含まれている事がわかると思います。

4. 亜麻仁油の精製方法

亜麻の種は油分が豊富なため、低温圧搾法(コールドプレス)で搾っているものが多いようですが、近年の亜麻仁油ブームにより生産量をあげていかなければならなくなると、一度搾った亜麻の種子から再利用のために溶剤を使った溶剤抽出法を用いているものもあるようなので注意が必要です。

なぜならば、それだと高温処理で油分抽出の為に使用した化学溶剤を放出しなければならないため、亜麻仁油のいい部分を損なうだけでなく、むしろ害が多くなるため注意が必要です。(なので一番搾りの表記は必須かもしれません)

5. 亜麻仁油のうんちく

オメガ3が豊富に含まれる油や食品として、亜麻仁油の他にはえごま油(シソ油)が有名ですが、青背の魚であるいわし・さんま・鯖などに含まれる魚油もDHAやEPAを豊富に含んでいて、脳の細胞をいきいきと活性化させる等の健康効果があります。

ただし、それを魚から摂ろうとするとけっこう大変です。

単位:g EPA DHA
本まぐろ 1.3g 2.8g
イワシ 1.4g 1.4g
サバ 1.2g 1.8g
真鯛 1.1g 1.8g
秋刀魚 0.8g 1.4g
ぶり 0.9g 1.8g
0.5g 0.8g
あじ 0.4g 0.7g
かれい 0.2g 0.3g

※可食部100gあたりの含有量
※ちなみに鉄火丼1杯のまぐろ使用量は60~80g
鉄火丼でも一杯からのEPA・DHA摂取量合計は約2.5g~3g程度です。それは亜麻仁油だと小さじ半分~1杯程度です。

さらに、DHAやEPAは熱に弱いため、焼いたり蒸したりすると上記のような値が摂取できない可能性が高いです。ということで、きちんとDHA・EPAを摂取しようと思うと生に近い形で、あまり熱を通さずに摂取する必要があるので、調理方法は限られたものになります。

「一日一食は鉄火丼です!」という珍しい方は良いとして、なかなか定期的に摂取するのが難しい脂肪酸であるという事はお分かりいただけたと思います。

という事で、手軽に摂取する方法としては定番ですが、良質なサプリメントはありですね。

参考記事サプリメントマイスターが選定!DHA・EPAサプリおすすめランキング

また亜麻仁油の栄養素や効能、選び方とオススメ商品について知りたい方は、ぜひこちらの記事も合わせてチェックしてみてください。

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