油はビタミンの宝庫?必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)はビタミン?

サプリメントマイスター/食用オイルソムリエ
40代男性、定期的に運動をしているにも関わらず健康診断でLDLコレステロール値が下がらなかったことをきっかけに油・脂習慣に注目し始める。食用オイルソムリエ、サプリメントマイスター資格を取得し、本サイトの編集長として専門性、信頼性のある情報発信を目指す

1. 実はとっても関係が深い油(脂)とビタミン

ビタミンの種類

皆さんはビタミンというとどんなイメージを持っていますか?

私は果物や野菜に含まれている体を健康にしてくれる物質という漠然としたイメージがあります。
どちらかと言うとちょっと酸っぱかったり、緑や赤の色が強烈な色をしている果物や野菜にビタミンが豊富に含まれているという程度の漠然としたイメージであり、どんな働きをしてくれるのか?不足するとどんな弊害があるのか?等は詳しくは知りません。

ここで、ビタミンの定義を見てみましょう。
ここは油のサイトなので、ビタミンに関してはWikipedia先生から引用させてもらいます。

1. ビタミンは、生物の生存・生育に微量に必要な栄養素のうち、炭水化物・タンパク質・脂質【以外】の有機化合物の総称である(なお栄養素のうち無機物はミネラルである)。
ある物質がビタミンかどうかは、生物種による。たとえばビタミンCはヒトにはビタミンだが、多くの生物にはそうではない。ヒトのビタミンは【13種】が認められている。

2. ビタミンは機能で分類され、物質名ではない。たとえばビタミンAはレチナール、レチノールなどからなる。

3. ビタミンはほとんどの場合、生体内で合成することができないので、主に食料から摂取される。ビタミンが不足すると、疾病や成長障害が起こりうる(ビタミン欠乏症)。日本では厚生労働省が日本人の食事摂取基準によって各ビタミンの指標を定めており、摂取不足の回避を目的とする3種類の指標と、過剰摂取による健康障害の回避を目的とする指標、及び生活習慣病の予防を目的とする指標から構成されている。

Wikipedia/ビタミン

私も知らなかったのですが、ビタミンとは3大栄養素と無機物(ミネラル) を除いた有機化合物の総称だったのです。※それで3大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂質)にビタミンミネラルを加えて5大栄養素というのですね。

人に対してのビタミンは現在13種類が認定されているようですが、そのビタミン13種類の内、5種類は主に植物油から摂取する(一緒に摂取すると吸収しやすい。脂肪酸と同様の吸収・貯蔵過程である)ビタミンであるということを皆さんは知っていましたか?

次の章は現在認定されているビタミンの一覧と、油から摂取する(油が摂取を助ける)ビタミンについて紹介していきます。

2. ビタミンの種類一覧と油から摂取できる各ビタミンまとめ

ビタミンの一覧を紹介していく前に、ビタミンは化学的性質から水溶性ビタミン脂溶性ビタミンの2軸で分類されるという事が前提条件として重要です。
※水に溶けやすいビタミンと、水に溶けにくく油(脂)に溶けやすいビタミンとの違いです。

■水溶性ビタミン
●ビタミンB群
・ビタミンB1:   チアミン
・ビタミンB2:   リボフラビン。ビタミンGともいう
・ビタミンB3:   ナイアシン。ビタミンPPともいう
・ビタミンB5:   パントテン酸
・ビタミンB6:   ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキシン
・ビタミンB7:   ビオチン。ビタミンBw、ビタミンHともいう
・ビタミンB9:   葉酸。ビタミンBc、ビタミンMともいう
・ビタミンB12: シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン
●ビタミンC: アスコルビン酸

■脂溶性ビタミン
●ビタミンA:  レチノールなど
●ビタミンD:  エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール
●ビタミンE:  トコフェロール、トコトリエノール
●ビタミンK:  フィロキノン、メナキノンの2つのナフトキノン誘導体

ビタミンA・D・E・K脂溶性ビタミンとして分類され、その名の通り油類や脂肪に溶けやすく、脂肪酸と同じルートで吸収されていきます。脂溶性ビタミン群は私たちの体に必須の栄養素ですが、油によって溶解しやすいので簡単に脂肪組織や肝臓に貯蔵できます。

ここでちょっとおかしくないか?と思うことがありませんか?
ビタミンはAからはじまってB・C・D・Eと来ていきなりKに飛んでますね。
あれ?F・G・H・I・Jはどこにいったのでしょう?

実は、当サイトでよく紹介している必須脂肪酸(オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)は実はビタミンFとして分類されています。
※厳密言うと、発見の歴史の中で誤ってビタミンと定義されたものの、ビタミンの定義は炭水化物、タンパク質、脂質以外の有機化合物の総称であるため、現在ではビタミンとしては認知されていません。

上記の理由からビタミンF(必須脂肪酸/オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)はビタミンの文献では使われません。 それ以外の理由として、例えばビタミンAの一日当たりの必要量はおよそ1mgですが、人体が必要としているこのビタミンF(必須脂肪酸/オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)は一日当たり15~25g と多いため、ビタミンとしては捉えられないと考えられるからです。

という事で、私達の生活に身近な植物油は単なる調味料(料理に必要なもの)ではなく、ビタミンF(必須脂肪酸/オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸))の摂取源としてとってかけがえのない食品なのです。

他のG・H・I・Jは発見の過程で作ったものの、同様に後から定義付けが変わり変更されたものと思われます。※ビタミンB2はビタミンGと言ったり、B7はビタミンHと言ったりするらしいです。すいません。水溶性ビタミンやそこら辺の詳しいところはビタミンの専門サイトでお願いしますm_m

脂溶性ビタミンA・D・E・F・Kの1日に必要な量
ビタミン 成人 子供
A 1.7~1.8mg 0.5~1.5mg
D 0.01mg 0.01mg
E 15~25mg 5~15mg
K 4mg 2~4mg
F(必須脂肪酸) 15~25g 10~15g

参照:日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要より

確かに表としてみると1g=1,000mgなので、ビタミンF(必須脂肪酸/オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)の必要量は桁が違いますね。

3. 脂溶性ビタミンの働き・効果、不足すると起こる体のトラブル

では、ここから脂溶性の各ビタミンが人体でどのような働きをするのか?不足するとどのようなトラブルを起こしてしまうのか?というのを紹介していきます。

ビタミンA

ビタミンAは化学名ではレチノールとも呼ばれます。様々な組織を変質から守り、損傷した組織の除去や新しい組織を再構築するため、医療用の機関ではやけど・アトニー性傷(アトニーとは筋肉の緊張が消失した状態を示す医学用語です)などの手当で必要な補助剤となっています。

また、胆汁結石症・高血圧・喘息・大腸炎などにも効用があります。
しかし、ビタミンAの本当の特性は目に対してのものです!

抗眼球乾燥症(目が乾く症状)において、視紅(シコウ:脊椎動物の目の網膜にある紫紅色の感光物質で、光が当たると化学変化を起こして色が薄くなり、暗くなるともとに戻ります。ビタミンAが欠乏するとこの物質が生成されず、夜盲症になってしまいます。暗くなると目が見えなくなるやつです)の生成に関わり、角膜の乾燥防ぐ事がメインミッションです。

ビタミンAはほとんどの植物性バージンオイルに含まれており、次のように他のビタミンと結びついてその作用を補完したり増進したりします。

ビタミンDと結びついた場合:骨格の形成と成長
ビタミンCと結びついた場合:抗感染症
ビタミンEと結びついた場合:生殖機能の増強・向上

このようにビタミンAは必要量としては少量ですが、不足すると深刻な障害があるため、良い植物油できちんと摂取したいですね。

ビタミンD

ビタミンDは一つのビタミンと言うよりむしろビタミン複合体(D1・D2・D3)であり、腸管粘膜でカルシウムやリンの吸収を調節して骨や歯に固定させます。カルシウムと共に成長にや骨折の治療時にビタミンDが大事だと言われるのはこの理由からです。

このビタミンの主な作用はクル病を予防することです。(クル病とはビタミンD欠乏や代謝異常により生じる骨の石灰化障害。見た目の変化として脊椎や四肢骨の変形が起こります)

ビタミンE

ビタミンEは摂取目安量も他の脂溶性油と比べても多く(成人は一日約15~25mg程度の摂取が望ましい)、役割として、生殖能力(抗不妊)・不感症やインポテンツだけではなく、神経や筋肉の機能に作用する7つのトコフェロール(ビタミンEの化学名)の複合体の総称です。
※この抗不妊作用は睾丸または卵巣に他の疾患がないという条件下での事です。

他にトコフェロール(ビタミンE)には他に次のような特徴があります。

  • 毛細血管の強度を高める
  • ビタミンAの酸化を防ぐ
  • 不飽和脂肪酸の吸収を助ける
  • 抗毒性作用がある
  • 神経細胞の栄養摂取に関わる
  • 多くの筋肉系疾患の回復を助長する

不足すると病気になる!という事よりは地味ですが、私達の日々の生活に非常に重要な栄養素なのです。

ビタミンF

ビタミンF(必須脂肪酸/オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸)は触媒のような働きで脂溶性ビタミンやビタミン物質の利用を促進させます

ビタミンK

ビタミンKは血液凝固促進や骨の形成等に関与している栄養素です。

ビタミンKはビタミンK1~K7の結合からなるビタミン因子で大事なのは最初の2つです。
ビタミンK1(フィロキノン)とビタミンK2(メナキノン類)の2種類は人間に作用する効果はほぼ同等です。主な役割としては止血剤と呼ばれる血液の凝固に関わる部分です。
※ビタミンKは産後2週間くらいの赤ん坊にはシロップとして与えるようですね。(妻から聞きました)
なんでも母乳からは摂取出来ないらしく、外部投与をしなければいけない唯一の食品?(成分)だという事です。

ちなみに参考程度になのですが、ビタミンCの重要な役割としてはコラーゲンの生成に関与していることです。コラーゲンは細胞と細胞をつなぐ接着剤のような仕事をし、それがもとになって強い歯茎や血管、骨や筋肉などの各器官を作ります。

ビタミンB群/B1~B12は基本的に、炭水化物、脂肪、タンパク質の代謝に働きますので、エネルギーの供給や老廃物の代謝にはたらく元気の素で、どれが欠けても疲れやすくなります。

4. 脂溶性ビタミンを多く含む食品・食材

ビタミンA

植物油以外でビタミンAが多い食べ物としては、肉類では豚、牛、鶏の肝臓に多く含まれます。それからうなぎやいか、たまごやバターなどの乳製品にも多く含まれます。

ビタミンD

ビタミンDは(D2・D3)は魚油・卵・乳製品及び一部の植物油(アーモンドオイル・ソヤオイル)にふくまれています。また日光浴時に皮膚のステロールによって合成されていることから、たまには日光浴をすることもビタミンDの確保には重要です。

ビタミンE

ビタミンEは今日の加工食品に含まれていない場合が多く上質な植物油の様に変質してない健全なものから摂取しなければなりません。(低品質の植物油では精製の過程でビタミンEが壊れている可能性が高い為)

ビタミンEが多い食べ物としては、ひまわり油や米油、大豆油や紅花油などの植物油が代表的ですが、他では、アーモンドやひまわりの種などの種実類、あんこうの肝やからすみ、たらこやキャビアなどの魚卵や肝なので、安定的に摂取するには上質な上記の植物油が一番手軽です。※各植物油の特徴は以下のリンクからどうぞ。

参考記事食用油:カラダにいい食用油は?

ビタミンK

ビタミンKは私たちの体内で合成できるビタミンなので(非常に稀なビタミンです)、意識して摂取をする必要は無いかもしれません。※赤ん坊は合成出来ないため、外部投与が必要になります。

食材だとビタミンKはお茶(玉露・抹茶)や海苔・わかめ・パセリなどに多く含まれています。

5. まとめ

いかがでしょうか?

野菜や果物から摂取すると思っていたビタミンが実は植物油や卵・うなぎや魚卵などにもしっかりと含まれていると言うことがおわかりいただけたかと思います。

ただし、繰り返しになりますが低品質な植物油では、その精製過程において貴重な栄養素であるビタミン群が壊されている可能性が高いです。(超高温での精製をするため)

高価な健康食品等でビタミンを補おうと思うのであれば、多少値が張ったとしても高品質な植物油で美味しく手軽にビタミンを摂取したほうがよほど安上がりで安定的です。

5大栄養素のうちの2つ(脂質とビタミン)をしっかりと良いものを摂取して、健康的な毎日を過ごしていきたいですね!

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