「マーガリン」と「ショートニング」は危険な油!? 世の中の加工油脂を解説

サプリメントマイスター/食用オイルソムリエ
40代男性、定期的に運動をしているにも関わらず健康診断でLDLコレステロール値が下がらなかったことをきっかけに油・脂習慣に注目し始める。食用オイルソムリエ、サプリメントマイスター資格を取得し、本サイトの編集長として専門性、信頼性のある情報発信を目指す

1. 油から作られる身近な食品、「加工油脂」という存在

皆さんは「加工油脂」と聞いてピンときますでしょうか?加工油脂とはその名の通り、油や脂を加工して作られた食品です。

代表的なものに「マーガリン」や「ショートニング」、「食用精製加工油脂」や加工油脂という扱いではありませんが、油が成分の大

半を占める「マヨネーズ」、「ドレッシング」等、私達の生活に密接に関わるものがあります。

これらは植物油を加工して作ったり、植物油を原材料として作ったりしたもので、日本での消費量もかなり大きなものがあります。

加工用油脂の内訳生産量※資料:農林水産省「わが国の油脂事情」 
※その他加工油脂の最終用途は、パンや菓子、即席麺、洋菓子など様々

マーガリンとショートニングで合計42万トンも作っているのですね。

スーパーで私達が見ているのはほんの一部なのかもしれません。
ショートニングのコーナーなんてほとんど無いにもかかわらず、これだけ生産されているという事は「どこかでそれらが使われているから」ですよね。

日本の植物油上位5位の合計が225万トンなので、およそ植物油の供給量の20%が加工油脂として私達の生活に、私達の口に入り込んでいるのです。

2. マーガリン・ショートニングについての説明

では、それぞれの詳細を説明していきます。

マーガリンについて語るのに、いきなり結論なのですが、一言でいうならば「食用のプラスチック」というべきでしょう。

マーガリンとプラスチックはその化学構造にほとんど差がないからです。

その目的は長期保存をする為で、保存の為に食べ物ではない物質に変化させているというのがマーガリンの一番の特徴と言えるでしょう。

家庭や学校等でパンにマーガリンをつけて食べた事ありませんか??
極論ですが、マーガリンを食べるという事はプラスチックを食べているのと大差はないのです。

マーガリンの何がまずいのかというと、その製造過程で多くのトランス脂肪酸を生み出し、トランス脂肪酸を大量に含有しているという事です。

トランス脂肪酸の人体への害や怖さに関しては別の記事で書いてありますので、そちらを読んでいただく事として、実にマーガリンやショートニングはその重量の10%~15%がトランス脂肪酸だと言われています。

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これらは植物油にどれくらい水素添加をするか?によって固さとトランス脂肪酸の含有量は変わってくるので一概には言えませんが、基本的に摂取しないほうがいい脂肪なので何%だろうが極力避けていくべきでしょう。

※ちなみにバターやチーズ、などにも3%程度のトランス脂肪酸が含まれています。(牛や羊などの反芻消化の生物は胃の中の微生物によってトランス脂肪酸が生成されるため)ただし、この天然のトランス脂肪酸はトランス型とシス型(二重結合を軸として同じ側に2個の置換基がある場合をシス、反対側にある場合をトランス)の混在する共役リノール酸というものなので、マーガリンやショートニングなどの人工的なトランス脂肪とは構造が異なります。ただし、それは本物のバターであるという事が条件です。
びっくりしますが、「バターとマーガリンの混合物」なる商品もあったりします。要注意です。

トランス脂肪酸の構造イメージ図

次に、ショートニングについて説明します。

正式にはショートニングオイルといい、「もろくする」という意味の「shorten」という言葉が語源となっています。

ショートニングは、

  • 植物油(サラダ油)に
  • 水素を添加して固形化させたマーガリンから
  • 水分と添加物を除いて純度を高めて
  • クリーム状にしたものです

菓子パンやクッキー、スナック菓子やフライ、レトルト食品など加工食品の原材料名にショートニング、加工油脂、植物性油脂、ファストスプレッドなどと書かれて使用されています。

※ちなみに日本発のケーキ「ショートケーキ」はもともと「ショートニング」を使って作られていた為についた名前です。

結論、これらはすべてマーガリンのをベースとした仲間で、トランス脂肪酸が大量に含まれているとっても怖い代物なのです。
※ちなみに日本の大手ファーストフードチェーンでは過去、揚げ油として使うショートニングの約50%がトランス脂肪酸になっていたそうです。一撃でアウトですね。(今は多少は緩和されている?)
※日本ではスナック菓子などの油脂中に含まれるトランス脂肪酸は15%以下がほとんどなので、50%というのは異常な数字ですね。

3. 外食では知らず知らずに口に入ってくるトランス脂肪酸

「いやいや、俺バター派だからマーガリン使わないんだよね」

という方も、ショートニングやスプレッド(パンなどに塗る「塗り物」)を塗ったパン、フライドポテト、チキンナゲット、ドーナツ、ポテトチップス、クリームのついたケーキなどはついつい口にしてしまうケースもあるのではないでしょうか?

これらはトランス脂肪酸の含有量の多い食べ物です。
(もちろん全ての商品が!というわけではないですが)

飲食店やデパ地下、スーパーやコンビニなどで売られているコロッケ・天ぷら・フライ等の揚げ物は家で揚げるよりもカラッとしていると感じたことはありませんか?

実際にはショートニングを入れた油で揚げていることも多く、それがあの「カラッ」との秘密だったりもするのです。

自分で揚げ物をしたことがある人なら、サクッと揚がるのは最初のうちだけで、3つ、4つと揚げていくごとにだんだん油が劣化していき、サクッと揚がらなくなるという経験をした事があるのではないでしょうか?その状態を戻すために家庭では「差し油」なんかを行いますが、まずまずの状態にしか戻りません。

それを一気に解決する方法がショートニングを揚げ油に加える事なのです。

そうすると一気にサクサク感が蘇るのです!

家庭でも揚げ物の衣にマヨネーズを加えるとサクサクになるという事を実践している場合があるようですが、市販のマヨネーズはトランス脂肪酸の塊のようなものですから、ショートニングと同じような効果が期待できるという訳です。

また、とんかつ屋チェーンでは揚げ油が劣化した際にショートニングを加える事が調理マニュアルに書かれていて一定時間でその対応がされているようです。

もともと質の悪い油を長時間使っているのに、さらにショートニングを投入するとなるとそれはもうトランス脂肪酸が溢れかえっている状態になります。

また、立ち食いそば屋での揚げ物も要注意です。
安さを売りにしている立ち食いそば屋はお店では天ぷらを揚げていないケースがほとんどです。
たいていは工場で揚げたものを店に届けています。(店内をよく見てみましょう!)

家で揚げ物をする人だとわかると思いますが、数時間(3時間~4時間位)で揚げ物って「ベシャベシャ」になっちゃいませんか?
それなのに、遠い工場で揚げたはずの天ぷらは、口に入るまでに相当の時間が経過しているにもかかわらず「サクッ」としているのは、それ自体をショートニングを加えた油で揚げて、外側をプラスチック(のようなもの)で加工しているからなのです。

という事で、何度も繰り返し使用した油にショートニングを入れるという行為はお店にとっては「コスト良し、見た目良し、食感良し」の3いいね!なのですが、私達食べる側にとってはその3いいね!と引き換えに「体に大きな負担」をかけているのです。

さらに、女性に大人気のホテルのスイーツバイキングコンビニスイーツなども要注意です。
本来、ホイップクリームは乳製品ですが、安価なスイーツバイキング・コンビニスイーツなどでは植物性のクリームが使用されています。要はトランス脂肪酸の塊です。

安価なホテルのスイーツバイキングやコンビニスイーツは、当然ながらその場所で手作りしている訳ではなく、工場で製造されたもの冷凍&搬送して提供しています。

今は技術が発達していますから見た目ではなかなか区別がつきません。

バターの代わりにマーガリンやショートニング、食用精製加工油脂で作ったホイップクリームでないとそもそもの保存も効きませんし、何よりも冷凍から解凍する際に本物のホイップクリームはダレて見た目が悪くなってしまいます。

この他にも様々な食品添加物が加えられているために、その場で作っている訳ではないのに
いかにも「作りたて」のような様相になっている事は覚えておいてください。
※もちろん、限定○○名&結構な高額でパティシエがきちんと手作りをしてるスイーツバイキングもありますので、そこは自身で見極めてください。

4. 良く目にするスナック菓子の原材料を見てみる

さて、本当にショートニングとやらは私たちの生活に身近なものなのでしょうか?
25万トン以上もの製造をしたショートニングはどこにいっているのでしょうか?

ここで、500円を握りしめてコンビニエンスストアに足を運び、国民的スナック菓子をいくつか買ってみました。その原材料名を見てみましょう。

基本的に原材料名は始まるのが早い順からその加工食品に対しての含有量が多いという事を示していますので、如何にショートニングを含む量が多いかと言いうのは一目瞭然かと思います。※加工用の植物油脂よりも含有量が多いというのが見て取れるかと思います。

再掲ですが、少なくともそのショートニングの10~15%はトランス脂肪酸となっているので、パイが1個9.7gの脂質だったので、(植物油脂との含有量を加味したとしても)それだけで1g程度のトランス脂肪酸を摂取することになります。

たった1gとはいえプラスチックを食べていると思うと怖いですよね。

5. まとめ

いかがでしょうか?
私達の普段の生活にどっぷりとトランス脂肪酸だらけの加工油脂が浸透している状況がわかっていただけましたでしょうか?
しかし、現代日本で生活をしているとある程度は避けられないものだと認識したほうが良いでしょう。

私はなんかだと子供がスナック菓子好きなので(まあ、子供はほぼほぼ皆好きでしょうが)そこまでヒステリックになにがなんでも駄目!というようにはしていませんが、毒だとわかっていて子供に食べさせるのは親としてやはり気が引けますよね。
(もちろん量はだいぶ規制していますが)

早く日本でも欧米や諸外国のようにトランス脂肪酸に対しての規制が始まる日が来ることをこのサイトを通じて思っています。

関連記事欧米では規制対象?世界のトランス脂肪酸事情

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